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 栃木県下野市の動物病院。やまざき犬猫病院です。

電話でのご予約・お問い合わせはTEL.0285-53-2943

治療方針policy&FAQ

治療方針

方針イメージ

 当院は開業以来30余年にわたり、地域の犬と猫の患者様のホームドクターとして傷病時の診療は固より、健康に過ごすために大切な予防医学や毎日の食育に関する情報の提供及び実践、そして何より不幸な命をなくすために必要不可欠な避妊手術:去勢手術の重要性などを最も大切に考え、日々の診療を行っています。
 また、先進獣医学のめざましい発展にも常に目を向けて、情報の蓄積と日々のスキルアップを目指しておりますが、ともすると病院の規模拡大に走り、設備への過剰投資とそれを運営する人員確保の多大なコストを、患者様への高額治療費という形で成立する病院の増加を、冷ややかな目で見ている一人でもあります。必要の無い検査や過剰な治療の上に成立する病院を理想とは思っていません。治療に当たっては飼い主様の意向を十分伺うこと、患畜であるワンちゃんネコちゃんのストレスを一番軽減できる方法を考えること、そして少しでも長いお付き合いができることを基本理念として、日々の診療を心がけています。当院ご利用の全ての皆様にナンバーワンよりオンリーワンの存在であることが当院の理想です。

治療の流れについて

  1. 初診

    子犬子猫を飼い始めてご来院の場合は、初診カードに基本事項のみのご記入をお願いしています。他院からのご紹介や転院で始めてご来院の場合は、より詳しい情報をご記入いただく初診カードもご用意していますので、お手数ですが宜しくお願いいたします。前もってご記入いただく場合は、下記のフォームをダウンロードして記入したものをご持参ください。

    記入用フォームは こちら  

    フォームがダウンロードできないときは、こちらを先にインストールしてください
  2. 問診

    現在の症状、治療に対してのご希望などをお伺いします。 最初に事細かに伺う情報で、少しでも多くの手掛かりを入手することが重要です。その情報は、飼い主様が日頃からどれだけ注意深く、かつ客観的な観察ができるかにかかっています。また思い込みや先入観による間違った情報を整理して、正しい状況をお伝えする場面に出くわすこともあります。そして、情報が不足している場合は、次の段階である各種の検査が必要になる場合があります。それだけ、人の医療と違い言葉で伝えられない動物の状態を把握することの難しさが有ることをご理解願えると助かります。
  3. 検査  

    問診:視診:聴診:触診等から得られた情報を元に、必要と思われるその他の各種検査項目についてご説明します。 この時に一番大切なことは、その検査を飼い主様が自ら希望されているかという点です。これまでの経験から、飼い主様の方から検査を望まれる場合は良いのですが、必要な検査を望まれない飼い主様もあり、それを十分了解の上でお話を進めないと、思うような結果が出ない場合にトラブルになるケースも考えられます。その時点で診断できることと出来ないことを分かり易い言葉でご説明に努めますので、不明なところ、不安な点などその都度ご質問いただくことにより、お互いの理解を深めたいと考えています。
  4. 治療計画の立案

    問診その他各種の検査から得られた情報データをもとに、病状のご説明と当院でお勧めする治療法についてご提案致します。何通りかの治療が可能な場合は、それぞれの場合の費用や考えられる結果までお伝えするように努めています。もちろん当院でお勧めする治療法が飼い主様のご意向に沿わないケースもあるかと思いますので、その時点でご意向を確認することが最も必要だと考えます。そして、ご了解を得られた場合のみ、治療に進ませていただきます。
  5. 治療

    様々な疾病の中には、根治可能なものと難治性(完治しにくい)のものがあります。本来犬や猫は野外で自由に飛び回っているのが一番自然なのですが、現代の社会環境では、ほぼ不可能になりつつあります。人の病気もストレスが原因になっていることが非常に増えている昨今、ペットの世界にも同じことがいえます。その上ペットにとっては衣:食:住:すべての環境がストレスの要因になり得ます。難治性の疾患に占める割合も増加の傾向を強く感じており、ストレスから解放させることで、症状が改善する場合も見られ、逆に言うと、環境が変わらない限り治療を止めると再発することになってしまいます。最近非常に増えているアレルギー性疾患などはその良い例です。病院では治療はもとより、飼い主様のお宅の環境の改善をお願いすることも多々ありますので、両者の協力が必要不可欠だと考えています。





Q16:新しい予防薬について教えて下さい

この度当院では、新発売の予防薬『パノラミス錠』による、全く新しい発想の予防プログラムをご提案致します。

『パノラミス錠』の有効成分は、@外部寄生虫 A腸内寄生虫 Bフィラリア など大変広いスペクトルを持ち、1回の投与で上記予防が全て済んでしまうという画期的製剤です。そして、この製剤により年間を通じて毎月1回予防することで、今まで避けられなかった毎年感染の有無を確認する血液検査や、いやがる愛犬を病院へ連れて行くお宅では、その回数そのものまでも減らせるという、利用に値する大きなメリットが考えられます。狂犬病予防接種や混合ワクチン接種でご来院時に、いつでも予防薬の処方が可能ですので、あとはご自宅で毎月カレンダーに投与日のシールを貼って、食餌に混ぜて与えて頂ければ確実に予防することが出来ます。今まで月に何回も行っていた各種の予防薬投与が1回で済みますので投与のご苦労が激減致します。
反面、剤形が内服薬ですので、お薬を絶対に飲んでくれないお宅では無理なケースも考えられます。また、室内犬で殆どお散歩にも出歩かないお宅では、今までの予防法を変更しない方が良いケースも有るかと思われます。
一番お勧めできるのは、郊外で室外飼育されていて、お散歩中の内外寄生虫感染の危険が1年中あるお宅です。さらに食欲旺盛で何でも気にせずに食べてくれるワンちゃんで、元気が良すぎて病院で抑えが効かなくなってしまうお宅には、最適なアイテムではないかと思います。
またご利用に当たっては、今までご使用頂いた製剤の1回分の価格と基本的に同価格と致しました。フィラリア予防とノミ:マダニ予防の1ヶ月あたりの合計金額と同価格で腸内寄生虫の予防も同時に可能になります。そして通年でご使用の場合は、1ヶ月分割引価格となり、混合ワクチンとセットではさらに1ヶ月割引のお得なセット価格をご用意致しました。2年目からは血液検査の費用もかかりませんので、さらにご負担が軽減できるのではないかと思います。
是非ご利用アイテムに加えて頂ければ幸いです。

当院で採用している予防薬の比較一覧

製剤名 イベルメックPI フィプロスポット アドボケート パノラミス プロハート
剤形   チュアブル   滴下剤  滴下剤   錠剤  注射剤
投与法  内服 皮膚滴下  皮膚滴下  内服  皮下注射
有効期間 1ヶ月  1〜2ヶ月   1ヶ月  1ヶ月  1年
 ノミ × ◎ 2ヶ月      × 
マダニ   × ◎ 1ヶ月  ×   × 
 回虫    ×  〇 ※猫  × 
 鈎虫    ×  〇 ※猫 × 
 鞭虫  ×  ×  ×   × 
フィラリア    ×      
ミミダニ   × ×    ×  × 

Q15:シニアは、何歳から?

犬や猫などがコンパニオンアニマルと言われ始めて大変大事にされるようになり、寿命がとても長くなってきました。小型犬や猫では20才近くまで、また体重30kgを越える大型犬でも15才に迫る年齢まで元気に暮らしている子も見られる現代です。しかし、犬や猫は成長が大変早く、体格により6ヶ月から2年弱で大人になってしまいます。そこから長い年月を送ることになりますが、シニアと言われる年齢はどの辺からでしょうか?寿命年齢から見ればその半生はシニア世代になることに驚かされますね。その半生を元気で送ってもらうためにも食餌管理には特に気をつけて頂き健康で長生きな一生を送って下さい。

シニア世代の注意点は こちら

ワン君のライフステージに合わせたお勧めは こちら

ニャン君のライフステージへのご案内は こちら


Q14:避妊手術や去勢手術をすると、寿命が縮まるって本当ですか?

A:もともと避妊:去勢手術は健康時にするものですが、日頃からかかりつけの先生などで、体の状態を正確に把握できていれば、問題が起きることはありません。可能性としてはごく希な例ですが、特異体質から起こる、予知不可能の麻酔ショックなどが考えられますが、適切に処置すれば十分に対応可能なケースが殆どです。
長期的に見ても基礎代謝の変化による肥満傾向が見られますが、これは、オーナー様が気をつけて食事管理してやることで防ぐことが可能ですね。寿命が縮まる程太らせてはいけませんね!?
ご案内ポスターは、こちら
一般に避妊:去勢手術した動物は、発情期が無くなった分性格が穏やかになり、飼いやすくなると言われています。確かに当院でもそのことが実感できます。また、手術と毎年のワクチンをしている猫ちゃんが大変長生きの子が多いこともお伝えしなければならないと感じています。
逆に、避妊手術:去勢手術をしなかったために命を落としてしまった例をたくさん見てきました。
ご存じの方も多いと思いますが、猫の世界で蔓延しているウイルス性伝染病『FIV:猫エイズ』『FeLV:猫白血病』は発情期の繁殖行動と喧嘩による咬傷から感染します。発症後の死亡率が非常に高いこともご存じでしょう。
犬猫ともオスの手術率は大変低く、そのため1歳前後のお年頃になると彼女の元へ出かけて行って(オス犬のオーナー様は放してしまうことが多いようです)交通事故に遭ったり、遠征先で喧嘩した噛み傷が化膿してしまったり、拾い食いで毒を食べて死んでしまった話を良く聞きます。また、老齢期の前立腺疾患、睾丸腫瘍、会陰ヘルニアなどオス特有の疾病の危険性が高まります。
メスは、不発の(妊娠しない)発情を繰り返すうちに性ホルモンの異常な刺激により、卵胞嚢腫や卵巣腫瘍、長期間放置されたために乳腺腫瘍の転移で手遅れになるケース、子宮内膜炎から子宮蓄膿症へ進行してしまって寿命を縮める例があります。これらの疾患は決してマレな病気ではなく、結構よく見られます。特に猫の腫瘍は悪性のものが多く、術後の経過が悪い例も見られました。
考え方の問題かとは思いますが、オーナー様に「うちの子に、痛い思いをさせたくないから。」という意見をよくお聞きします。多分ご自分と重ねてそう思ってしまうのでしょうね。しかし、現代は人医の方も進んでいますが、獣医学だって研究が進み、手術時のペインコントロールだってしっかり出来るようになっているのです。手術前の適切な処置により、術後の疼痛は確実に押さえることが出来るようになりました。
高齢になって、ハイリスクで一か八かの高額な手術になってしまうより、若くて元気なうちに手術を済ませてしまう方が、オーナー様にとってもペットちゃん達にとってもずっとストレスが少なく済むと思いませんか?

Q13:避妊手術や去勢手術は、いつ頃受けるのがよいですか?

A:生後あまり早い時期に手術をするのはお勧めできません。泌尿生殖器の形成が終わる生後大体6ヶ月が目安かと思いますが、はっきりしない場合には、ペットちゃん達の口の中をのぞいてみて下さい。牙(犬歯)が、おとなの歯(永久歯)に生え替わっていれば大丈夫です。最近は、栄養価の高いフードを使うために、成長が大変速い傾向が見られます。小型犬や猫ちゃんは、乳歯が残っているうちに発情期が来てしまう子も時々見られます。発情は病気ではありませんので、手術は可能です。サカリが終わってからなどと言っているうちに、お腹が大きくなってくることも多いので、こんな時は早めに手術をお考えになった方がよいのではないかと思います。
一年の内でいつ頃がよいかという意味では、季節的な良否はあまりありません。一般に犬の繁殖期は春と秋、猫は冬と言われていますが、当院での手術件数もこの時期が比較的多い傾向にあります。皆さん、発情期になってしまって急いで手術するようですね。
手術をお考えの場合は、まずお電話下さい。お受けする日取りを決めさせていただきます。
手術前日までは、普段の生活をしていただいてかまいませんが、手術当日は、朝ご飯は与えないでご来院ください。午前中に受付していただきますと、午後から手術となります。小型犬や猫ちゃんは早ければ、夕方にはお帰りできます。ワンちゃんは、体が大きくなるほど麻酔の覚めが悪いので、一晩お泊まりになる場合もありますが、基本的には、オーナー様のご意向と、術後自力歩行が可能になればお返ししています。
日帰り手術の場合は、自宅療養(完全室内管理)を約1週間ほどしていただきます。術後治療の内服薬の投与と、傷口と縫合糸を舐めないように管理していただくことになります。女の子は、腹帯(症例画像参照)を着せてお返しいたしますので、それを1週間過ぎるまで取らなければ大丈夫です。男の子は内服だけの管理で大丈夫です。
抜糸はしませんので、異常がなければ再来院の必要はありません。3〜4週間ほどで糸は自然に溶けるようですが、その前に自分で抜糸してしまう子が多いようです。ごく希に、アレルギー反応で縫い目が腫れる場合がありますが、抜糸をすると自然に収まる場合が殆どです。

Q12:避妊手術:去勢手術に補助金の出る自治体は?

ここのところ、犬猫の避妊:去勢手術に補助金を出す自治体が増えています。当院の近隣でも下野市:宇都宮市:真岡市等があります。犬猫のオーナー様には大変喜ばしいことですね!ただ、年度ごとの予算に一定の枠があるようです。当院で避妊:去勢手術を受けられたお宅には皆様にご紹介していますが。年間一世帯1頭に限るなどの条件がついているようです。
また、こんなこともありました。当院地元の役所担当課に『小学校に子猫が10匹捨てられている』という通報で、引き取りに行ったそうです。県の動物愛護指導センターは、引き取り数を減らす方針のため、市役所はこういう場合ボランティア団体に引き取りをさせるようです引き取ったボランティア団体は、その子猫が育ったら自費で手術を受けなければなりません。そんな場合は補助金は出ません。受け入れ側のボランティア精神に甘え、只で引き取らせておいて、団体への飼育管理や手術への補助金の予算化はしない。これで良いのでしょうか?
以下に、補助金の出る自治体のリンクを表示しますので、ご参考まで。

宇都宮市  下野市  その他

Q11:仔犬・子猫のワクチンの時期を教えてください。

A:ワクチネーションのプログラムには諸説ありますが、一般に子犬(子猫)は、生後45日齢くらいまでは、免疫力が未熟で、抗体産生能力は不完全な期間と言われています。しかしこの時期は、生後すぐに飲んだ母乳(初乳)中に含まれる母親からもらった移行免疫で守られています。言い換えると病気にもなりにくいし、ワクチンの効果も出ない時期です。また、この時期は蛔虫その他の腸内寄生虫が非常に怖い時期です。必ずチェックしてあげてください。
成長が進むにつれて初乳からもらった免疫は徐々に減って行きます。移行免疫が低下してきて、同時に子犬の免疫形成能力がしっかりしてきた50日齢〜60日齢で1回目のワクチン接種をします。移行免疫が強くて1回目のワクチン効果が消されてしまう場合もあるため、80日齢〜100日齢で2回目の接種をしてあげるのが一番効率的ではないかと考えております。
母乳(初乳)をがんがん飲んで育った元気な子は、少し遅めに、逆に飲んでいない子は、早めに接種する必要があるということですね。

Q10:子犬(子猫)が生まれました。(保護しました)どうやって育てたらいいですか?

A:生後3週までは哺乳で育てます。母親がいれば預けておいて良いかと思いますが、母親無しの場合は飼い主様が母親代わりをしなくてはなりません。空腹になるとピーピー騒ぎますので、その都度、哺乳、排泄、清拭、保温と頭数が多いときなどは1日中付きっきりになるほど手間ヒマがかかります。母親の偉大さと苦労を実感する場面ですね。
生後3から5週目で完全に離乳します。離乳食は市販のものが使えるでしょう。
生後1ヶ月で1回目の駆虫をします。これが非常に重要です。蛔虫中毒症になってしまってからでは、治療が非常に困難になる場合があります。
生後2ヶ月と3ヶ月で2回ワクチンをしてあげてください。そこから1年に1回追加接種してあげれば免疫力の弱い子も安心です。
毎年4月は狂犬病予防接種の月です。生後3ヶ月以上の飼い犬は、すべての犬の登録及び狂犬病の予防接種が飼い主の義務として法律で規定されています。集合注射または個別に病院で接種してください。かかりつけの病院で、接種時期などについてご相談ください。
毎年5〜11月(栃木県南部)は、フィラリア症予防の季節です。虫が心臓に感染してしまってからでは駆除が大変ですので、毎月の確実な予防が大変重要です。毎月体重が増える子犬は、大変ですが体重にあった薬用量が必要ですので、何回かに分けて処方することをおすすめいたします。成長して体重が一定になった時期には、フィラリアも年1回の注射で予防出来るようになりました。感染チェックをして確認してから、注射を受けましょう。1年中いつでも接種可能委ですが、4月の狂犬病予防と一緒に済ませる方法がおすすめです。フィラリア予防の混雑期を回避できる上に、当院では狂犬病予防接種も\2,000ですので、一石二鳥です!
12月、1月、2月の寒い時期は、定期検診をおすすめいたします。当院では、ワクチン接種時に検便その他の簡単な検査は実施していますが、その他の検査をしてあげて下さい。飼い主さんが気がついていない重大な疾患を発見できることもありますし、健康時のデータがあると、いざというときに非常に参考になるものです。

Q9:うちのチワワの夫婦に初めて子犬が生まれます。どのような準備が必要ですか?

A:一般に超小型犬のお産は大変難産が多いといわれています。実際当院での帝王切開の症例も5kg未満の小型犬が圧倒的に多いです。 難産の一番の原因は、過大胎児だといえます。妊娠1ヶ月頃から母犬のお散歩を多めにしましょう。お腹が大きくなるほど嫌がりますが、負けずに連れ出して歩かせてください。また、高カロリーのフードは必要ありません。運動不足と過食が、お産の一番の大敵です。
初めてのお産は、母犬もそうですがオーナー様も慣れていないことが多く、周りのの不安な様子や取り込んだ雰囲気で母犬の陣痛が止まってしまうことがありますので、できるだけ静かで母犬が落ち着ける環境が必要です。
病院側としましては、できれば出産予定日の1週間前位にレントゲン検査で、胎児の数と大きさ、位置関係など確認しておく事をお勧めします。この時点で、帝王切開の確率もある程度判断できることが多いからです。
陣痛が始まってからの経過には細心の注意が必要です。1時間くらい待っても子犬が生まれてこない場合は、自然分娩は難しいと思って良いのではないでしょうか。帝王切開も考慮に入れて主治医に連絡して下さい。体力のない小型犬の帝王切開は、母犬が長時間の陣痛で疲れ切ってしまってからでは、産後の子育てにも影響が大きく、また手術しながら子犬の蘇生等の迅速な対応も必要で、術前術後の管理、母犬に対する産褥経過の管理等、熟練した技術と経験が問われる案件であり、その場に居合わせることの多い飼い主さんにとっては、主治医の腕前がハッキリ判る良い機会ではないかと言えます。
ガッカリに終わってしまわないように、シッカリ先生と打ち合わせておきましょう!!!

Q8:うちの飼い猫がトイレから出てきません。うなり声も上げています。どうしたのでしょうか?

A:ネコ下部泌尿器症候群(Feline.Lower.Urinary.Tract.Disease.)と呼ばれている疾患ですね。ご質問のネコちゃんは多分オスでしょう。
猫のトイレの異常事態は、オスとメスでは全く考え方が違います。メスは一般的に細菌性膀胱炎が多いようです。こちらはお薬と食事療法で気長に治してゆく場合が多いですが、オスの場合はそんな悠長なことをいっている時間がないケースがあります。
寒くなってくると運動量が減り、飲水量も少なくなります。トイレへ行く回数が減り尿が濃縮します。普段ドライフードを常食にしているオス猫がこの状態になると尿路結石が出来やすくなってしまいます。市販のキャットフードの原料の魚粉に含まれるマグネシウムが原因です。冬期のホームセンターなどでキャットフードのバーゲンセールの後にこの疾患が立て続けに来るのをよく経験してきました。
オス猫の尿路結石の多くは、細かな粉状のリン酸アンモンマグネシウム結晶(ストラバイトとも言われます)なのですが、これがペニスの先端付近に詰まってしまいます。こうなったらさあ大変!尿閉(排尿困難状態)が続くとたちまち腎不全を起こし、尿毒症と極度の脱水症状で虚脱状態に陥り、数日で心不全のため急死してしまう場合もあります。手遅れにならないうちに一刻も早く排尿させてあげないといけません。ご質問のような状態になったときは、オス猫だったらすぐに病院へ直行して下さい。
当院ではこんな場合、ペニスの先端から尿道にかけて局所麻酔後に、細いカテーテルを入れて、尿道から膀胱に貯まっている粉状の結石を吸い取ってしまいます。危険な状態なので全身麻酔などはかけられませんが、処置前まで苦しんで唸っていた猫ちゃんが、導尿と膀胱洗浄が終わる頃には、スヤスヤと眠ってしまう子が殆どです。それほど苦しくて眠れなかったのでしょうね。
膀胱が破裂寸前のまま時間が経過してしまうと、しばらくは収縮できなくなってしまいますので、そのままカテーテルを膀胱に留置します。しかし、猫はカテーテルを自分でくわえて取ってしまいますので、エリザベスカラーその他の防御処置をして入院していただきます。数日で膀胱の収縮力が回復してきますので、それまで腎不全の点滴治療を同時に行います。このような治療で回復したオス猫ちゃんは、以後、結石専用の療法食でオーナー様に管理していただいています。当院お勧めのページをご覧下さい。療法食を与えている限り再発は完全に防げますが、なぜか元のドライフードに戻してしまう懲りないオーナー様も見受けられます。
転院してきたオーナー様に聞いたところによると、いきなり最初から手術をされてしまう病院があるそうですが、手術しても結石体質が変わるわけではありません。市販のフードを与えると膀胱炎を繰り返しますので、結局療法食で管理しないとならなくなってしまいます。最終手段の手術になるか、しないで食事管理できるかは、オーナー様側の問題ですが、当院では最初から手術は絶対に薦めません。手術しても膀胱炎の発症率はそんなに減らないので、長い目で見ると食事管理で行った方が猫ちゃんもオーナー様も何回も嫌な思いをせずに済むのではないかと考えます。

Q7:乳歯の遺残や歯周疾患とマウスケアについて?

A:犬や猫も成長の過程で乳歯から永久歯に変わる時期があります。その時期は生後4〜7ヶ月位ではないでしょうか?普通じゃれ合っているうちに自然に抜けてしまうので、生え替わりに気づかないオーナー様も多いのではないかと思いますが、超小型の室内犬種には乳歯がいつまでも抜けないでしっかり残っている子が時々診られます。これが乳歯の遺残と言い、特に門歯(前歯)と犬歯(牙)に多く診られます。放置しておくと、永久歯や歯肉にも悪影響を及ぼす心配がありますので、1歳過ぎたら抜歯の必要があります。

最新のシステムで安全確実に抜歯ができます。お気軽にご相談下さい。

今まで犬や猫は虫歯にならないと言われていましたが、食事内容の変化から最近は虫歯になる例も診られます。また中には、歯石除去のためにと思われたのか堅い蹄などの”ガム”をホームセンターなどで見つけて来て噛ませた結果、奥歯が欠けてしまったケースなどもありました。お気をつけ下さい!
一般家庭で飼われている犬の約8割が歯周病にかかっているとの報告もありますし、猫の口内炎も非常に良く遭遇するようになりました。
歯周病の主な原因は歯垢です。歯垢は蓄積すると石灰化して歯石となります。
『最近うちの子は歯が茶色になってきた』とお感じのオーナー様!それは歯石です。人と違い犬猫はコーヒーや紅茶など飲みませんし、タバコも吸いませんから、歯の着色の素になる物の摂取はまず有りませんよね。それから、
『最近うちの子のお口がとっても嫌な臭いがする』とお感じのオーナー様!それも原因は歯石でしょう。そんな時は、是非歯石のお掃除をしてあげてください。
歯石は放置すると歯肉炎、歯周囲炎など様々な疾病を引き起こします。最終的には歯が抜けてしまいますが、よくある例では、奥歯の根が化膿すると頬が腫れて目の下の皮膚に穴が開いて膿が噴出します。犬歯の歯根が化膿すると鼻孔から排膿する症例も診られます。また歯石は細菌の巣ですから菌自体やその毒素が全身に回って病気を起こすことなど、最近の人医学の方でも騒がれていることはすでにご存じかと思います。そうなってからでは取り返しがつきませんので、定期的にお口のチェックをしましょう。
歯石除去は全身麻酔下で行いますので、若齢(5歳未満)では必要有りませんが、中高齢の場合は事前に血液検査をして体調を確認いたします。基本的に日帰りでできますのでお気軽にご相談下さい。
基本料金を下記にご呈示しておきますので、参考にしてください。

Q6:犬のフィラリアは猫や人にも感染すると聞きましたが本当ですか。

A:フィラリア症は本来犬科の動物の病気です。しかし近年の獣医学の進歩と研究により、猫の感染も報告が出てきました。症状は、慢性的なしつこい咳や呼吸困難、嘔吐、元気消失、また原因不明の突然死等です
幸い大変有効な予防薬が発売されました。レボリューションという製品名で発売されています。月に1回の使用で、ミミダニ、蛔虫、ノミ、そして猫のフィラリア症まで予防ができます。是非とも使っていただきたい製品ですね。
余談ですが、当院院長は埼玉での代診時代(1976〜81)に、偶然、猫の血液検査で、ミクロフィラリアが血液中を泳いでいるのを発見し仰天した経験があります。その猫は老齢でいわゆる犬のVCS(急性大静脈症候群:心臓の三尖弁に虫体が絡まってしまう疾患)で、貧血、黄疸、腹水、心雑音などひどい状態で持ち込まれ、手術の猶予もなく死んでしまいました。そして、残念なことにオーナー様の了解を得られず、感染の検証ができずに終わってしまいました。
人医学の分野でも、滅多にはないと思われますが、肺ガン検診で影が見られ、切除した中から虫体が採取された症例などの報告もあるようです。
フィラリア症の予防が浸透してきた現代では、昔のような濃厚感染の機会はなくなりましたが、かえって、本来の終宿主である犬のオカルトフィラリア症といわれる、診断しにくい症例が増えてきているようです。オーナー様には、いっそう予防の徹底をお願いいたします。当院では、1頭飼いのオーナー様には年1回のフィラリア予防接種をお勧めしています。いつでも手軽に出来ますし、昔のような重篤な副作用もほとんど出ません。
『フィラリアは年1回の予防接種で安心』な時代になったんです!

Q5:人獣共通感染症について知りたいのですが?

A:世界中には、本当に多くの人獣共通感染症があります。国際交流が盛んな現代は、何時、何処でこれらの感染症に遭遇するか判らない危険な状況だと言っても過言ではありません。また法律の不備や、個人の知識の無さから不用意な見知らぬ動物との接触接近など、世界の中の数少ない清浄国であるが故の思わぬ落とし穴がそこにあり、自分自身がいつ被害者になるか分からない危険性が十分考えられます。日本国内でも遭遇することが有る怖い感染症もいくつか揚げられていますので、知っていると大変役立つことは間違いありません。下記のリンク先で詳しく解説してありますので、ご参考までに。

                                            詳しくはこちら

Q4:狂犬病の予防接種は必要ですか?

A:現在国内での狂犬病の発生はありません。このことは、関係各機関歴代担当者諸兄の病気撲滅へのたゆまぬ努力(犬輸入時の検疫、登録:予防接種の毎年実施、野犬の捕獲など)の賜といえます。しかし、一般社会と愛犬家(犬飼養者)の意識低下により、予防注射の接種率は低下の一途をたどっています。
県動物愛護指導センターの調査によりますと、引き取った不要犬の狂犬病抗体保有率は、40%台まで落ち込んでいるそうです。一般に伝染病発生時の伝搬阻止のための抗体保有率は、70%以上だと言われていますから、栃木県の状況は怖いものがあります。全国レベルでも同様かと想像しています。
海外での狂犬病発生状況並びに国内各地の港での外国船船員が連れてきた犬の自由な出入り状況、輸入動物の無秩序な増加など、明日にでも感染動物が国内に進入しない保証はどこにもありません。ひとたび国内の、コウモリを初めとする野生生物に病気が定着してしまった場合には、ただでも数の激減している野生動物の絶滅、一般家庭犬の強制的移動禁止措置並びに注射の実施、知識欠如による感染動物への接触から感染者の続出など、国内のパニック状況が想像容易な現況と言えます。

Q3:最近の若い猫の腎不全の原因は?

長年診療してきて感じることは、老齢の猫ちゃんには歯周疾患が多く、また年と共に痩せてゆくケースが多く見られます。こんな場合に多いのが腎臓の衰えなのですが、最近飲水量が多く、尿量も目立って増えてきたとお感じのオーナー様はいらっしゃいませんか?放置して病状が進行してしまってからでは出来ることは限られてしまいます。早めにチェックしてあげて下さい。また、老齢になる前に腎不全になってしまう症例を時折診ます。治療に反応しにくい例が多い慢性の腎不全で悲しい結果に終わるケースが多く、慢性疾患の難しさを強く感じています。こういう場合、オーナー様のお話を注意深くお聞きしていると、加工食品を与え続けている例の多いことに驚かされます。カニかまぼこ等の練り製品サラミ等の加工食肉製品を何年も食べ続けていたと聴き、食餌管理の重要性を改めて痛感します。最近世界中で危険な食品の話題を耳にして、安全な食品について考えさせられます。そして、今回ご紹介した腎不全の例などは、人間にとって安全と思われている食品の、その慢性毒性試験を小さな動物達が代わりにしてくれている気がしてなりません。室温に放置して何日も腐らない食品には、何か別の意味で危険が潜んでいると思います!
小さな犬や猫に添加物満載の加工食品を与えるのはやめましょう!!

Q2:市販のノミダニ駆除薬は、効かないものが多いのですが、動物病院も同じなのでしょうか?

A:以前は首輪や粉剤が中心でしたが、最近は首筋に滴下するスポットオン製剤が主流になってきています。見た目は全く同じに見えてしまう製品もありますが、中身は全く違うといって過言ではありません。メーカーさんも必死になって効果の違いを叫んでいるようですが、なかなか一般世間には声が届いていないようですね。
動物病院で扱っている製品は、ノミに対しては、1〜2ヶ月に1回、落ちにくいマダニに対しても1ヶ月に1回の処方で完全に防ぐことができます。
最近は、住宅地に近い公園や散歩の途中でも寄生の機会が多くなってきているようですが、多くのオーナー様がご自分の飼っている犬猫にノミやマダニが寄生していることに気がついていないケースが目立ちます。しっかりした金櫛が一本あればできる日頃の“被毛の手入れ”で、簡単に解決できる問題ですから是非実行していただきたいと思います。金櫛はホームセンターでも本物を置いている所もありますから、よく探していただいて是非1本用意しておいて下さい。当院で使用しているノミ取りコーム(櫛)をご覧になったオーナー様からのご要望で、当院でもノミ取りコーム(\600)をご用意致しました。

Q1:動物取扱業者について教えて下さい。

A:「動物の愛護及び管理に関する法律の一部を改正する法律」が平成18年6月1日に公布されました。これにより動物を扱う事業者は、県に申請登録をして、免許を受けなければ営業できなくなりました。動物取扱業規制の対象範囲は、施設の有無を問わず、「業として」、動物の販売等の一定の業種(販売、保管、貸出し、訓練、展示)を行なう者。となっており、ペットホテルを看板に掲げている事業者はこれに含まれます。
当院は、県へのペットホテル登録はしていませんので、不特定の方へのお預かりはしておりません。しかし、当院でワクチン接種をされた患者様に対しましては、接種後の健康状態確認のための入院は随時お受けできます。
飼い主さんがご旅行などでお出かけの際には、お留守番や慣れないペットホテルなどでの健康トラブルがご心配の時には、いつでもご連絡いただければ幸いです。

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Companion Animal Hospital
やまざき犬猫病院

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